2014年08月29日
おしらせ
調理における「だし」の抗糖化効果を確認
調理における「だし」の抗糖化効果を確認
当社は、調理においてだしが糖化を抑制することを確認しました。この研究成果は、8月29日から30日まで広島県で開催される日本調理科学会で発表されます。糖化とは、糖とタンパク質が非酵素的に反応し、糖化最終生成物(advanced glycation endproducts:AGEs)が生成することであり、食品調理中でもAGEsは生成し、それらの摂取は皮膚老化や動脈硬化など、人体に悪影響を与えると言われています。 当社は、和食の基礎調味料である「だし」における抗糖化効果の検証として、調理を模した試験(in vitro試験)と調理試験による検証を実施しました。「だし」として、荒節、枯節、昆布、煮干、椎茸の一番だしを調製したものを用い、AGEsの一つとして有名なCML(Nε-(carboxymethyl)lysine)の生成量を分析し、その抑制率を比較しました。in vitro試験では、グルコース(糖)、牛血清アルブミン(タンパク質)、だしを混合し、加熱反応後にCML抑制率を分析しました。その結果、各種だしは70~95%のCML抑制率を示し、2.5%鰹節だし(荒節、枯節)に強い抑制作用があることを確認しました。調理試験では、鶏肉団子にそれぞれ2.5%、0.5%鰹節(荒節)だしを使用してCML抑制率を分析した結果、CML生成の抑制を確認し、2.5%鰹節(荒節)だしで高い抑制率を示しました。よって、鰹節だし濃度が高いほどCML生成抑制効果が高いことが分かりました。 当社は、その技術力を活かし、様々な調味料の製造、販売をしています。今回の研究成果が、当社の技術力および開発力の向上に役立つものになると期待しています。 |
各種だしの効果確認結果 |
調理試験での鰹だしの効果確認結果 |
PDFファイルをご覧いただくには、Adobe Readerが必要です。Adobe Readerは アドビシステムズ社より無償配布されています。右のアイコンからアクセスしダウンロードしてください。 |